(※一人芝居+講演)
『母さん笑って』作:小林泉(一人芝居60分+講演30分)
晴恵は未亡人。二人の子どもに、教育を受けさせ立派な社会人になって貰いたいと無我夢中で働いて、平凡な家庭の幸せを守っていた。
長女・紀子の突然の結婚話…その日から一家に波乱が起きる。…やがて娘の家出。息子の縁談も破れ、親戚からも冷たい反応が。笑顔を忘れ、心を固く閉ざした地獄の日々が続く。
「人はみんな、自分が子どもであったことを忘れる。かつて理想があったことも忘れて、汚れた大人になる。」
恩師の言葉に、心の扉が開かれてゆく。四年間の苦悩を乗り越えて、いま新しい人生を人間らしく強く生きようとする。この命ある限り。
『かきたいねん』作:荻原儀徳氏「わての思い出」より(一人芝居50分+講演40分)
わて(主人公)が、60才を過ぎて、なんで識字学級へ通うようになったのか…。傾きかけた長屋の半分に、一家5人が暮らしていた生い立ちから、一人芝居で語っていきます。
学校に行きたくても行けなかった差別と貧困。文字を知らない両親と共に、働き続けた半生。結婚…戦争…死別…。子どもだけは学校へ行って勉強させてやりたい。だが、成長した子どもから貰う手紙すら読むことの出来ない悲しさ。
識字学級で文字を習い始めて味わった大きな喜び。はじめて学んだ差別の歴史。知り合った多くの仲間。
いま、自分の力で明るい未来を切り開いていこうと一心に学ぶキミ子。幾度か流した悲しみの涙を、喜びの涙に変えていくために。
60才を過ぎて固くなった頭。でも習いたい。読んでみたい。書いてみたい。聞いてみたい。味わってみたい…。
※この作品は1991年、毎日放送の「現代の映像、識字の炎は燃えて」の中で放送されました。
『はるさんの海』作:岩間芳樹氏「海・暮色」第二話より(一人芝居40分+講演50分)
美しい瀬戸の海を、小さな石炭船に乗って、夫と子供の三人で、九州と大阪の間を行ったり来たり…。はるは幸せに暮らしていた。
やがて、戦争で夫を取られ、子供は海難事故死。そして戦後、エネルギーの主流は石炭から石油へ。仕事は大企業に。その上、心の支えだった“利吉っあん”までも。
たった一人で海辺に立つはるは、辛かった子供の頃から半生をふり返る。“永遠に春見ぬ…我が運命”と歌いながら、爛漫と輝く瀬戸内を幻に見ていた…。 |